<span class="bold">1『Coffee fish』</span><br />
みゆきは今日も楽しい夢を見ようと布団に潜り込みましたがそれを邪魔する者がいました。<br />何度か注意しましたがその者はやめようとせず釣り針を引っ掛けようとしてきます。<br />危うく針に捕まる所でしたがみゆきはスルリと身を交わしました。
<span class="bold">2『髪の毛の河』</span><br />
幸いにも河の流れが味方をしてくれましたのでみゆきは遠くへ逃げる事が出来ましたがいつの間にか辺りは見たこともない風景になり、やがて遠くに工場が見えてきました。<br />河も濁り水に変化していきます。
<span class="bold">3『RIDDLE』</span><br />
陸に上がったみゆきの目に飛び込んできたのはカードのように薄っぺらな紳士がカードのように薄っぺらなポー坊を誘惑している所でした。<br />何でもこの先にある公園に面白い物が埋まっているというのです。みゆきはポー坊よりも早くそれを見つけてやろうと思いました。
<span class="bold">4『The record of the cry from the deep sea』</span><br />
公園へ先回りしたみゆきでしたが途中でマグロに呼び止められ、昔「シビ」と呼ばれ人間に虐められてきた事を告白したマグロに同情し、また人間の愚かさや醜さを知りだんだんみゆきはマグロを助けてやろうと思うようになっていきました。<br />でもみゆきは気づいてません。「シビ」は「死日」だという事を…
<span class="bold">5『つぶろの殻』</span><br />
気づいた時には何でも遅いのです。暗い洞穴に閉じ込められたみゆきはそこで「つぶろ」と「つぶり」と「つぶら」に捕まり何日も何日も螺子を箱に詰める作業を手伝わされました。<br />しかも昼休憩がわずか30分でトイレ休憩は5分しか貰えないのです。
<span class="bold">6『堤防は洪水を待っている』</span><br />
体調を崩すに決まってます。数日後体が動かなくなったみゆきは用無しになりスクラップと一緒に出荷される事となりました。<br />薄れ行く意識の中で「どうか背中から羽が生えてこんな世界から逃げ出せますように」と何度も唱えてみました。